活動報告

一般質問(詳細)災害対策について

本市の災害対策ついてお聞きします。まず一口に災害と言いましても、台風やゲリラ豪雨などの風水害、地震、土砂災害、火山の噴火など様々な災害が考えられます。昨年8月小笠原諸島の海底火山の噴火による軽石で沖縄県・鹿児島県を中心に漁業への被害、2018年9月の台風21号では本市内でも多くの被害を受けたことは記憶に新しいところです。中でも地震は、阪神淡路大震災や東日本大震災でも明らかなように、広範囲にわたり甚大な被害が発生する可能性が高まります。
本市の地域防災計画において、上町断層や生駒断層などによる内陸直下型地震、南海トラフによる海洋型地震について被害想定が記述されております。今後30年以内に70~80%の確率で発生すると予想される南海トラフ巨大地震が発生した際に、どのような対策を講じていくべきかを念頭に置きながら、大きく6点の質問をいたします。

 

【問1】まず、被害状況等の確認方法についてです。巨大地震が発生した際には、甚大な被害を受けた場所ほどその状況の確認が遅れることも考えられます。また、さまざまな情報が錯綜する中、精査することが必要と思います。ドローンの活用など、被害状況の確認方法についてお聞かせください。
【答1】大規模障害が発生した場合、本市地域防災計画に基づいて災害対策本部において、公的機関や報道等の情報をはじめ、市民や市職員から収集した情報、また、災害協定に基づくドローンを活用した情報などを精査し、詳細な被害状況の把握に努めます。

 

【問2】次に災害対策本部についてお聞きします。迅速かつ的確に災害応急対策活動を行う上でいわゆる“司令塔”が必要となります。大阪北部地震や前述した台風21号では「災害警戒本部」が設置されました。巨大地震が発生した場合、震度によっては、より規模の大きい「災害対策本部」が開設されると考えますが、開設までの手順や所要時間について、過去「災害対策本部」の開設についてお聞かせ下さい。
【答2】地震災害においては、本市域で震度5弱以上を観測した場合に災害対策本部が設置されます。開設までに要する時間は、勤務時間中は速やかに開設することが可能ですが、勤務時間外は職員の参集を考慮すると通常よりも時間を要するものと想定しております。過去に災害対策本部が開設された実績はございません。

 

【問3】他の公的機関との連携についてお聞きします。被害地域が広範囲に広がる中で、少しでも迅速な対応の為には他の公的機関との連携も欠かせません。消防、警察、自衛隊との連携についてお聞かせ下さい。
【答3】消防、警察、自衛隊をはじめとした公的機関とは、防災訓練や各種イベント等への積極的な参加・協力など、万一の災害に備え常日頃から密に連携するように努めます。

 

【問4】市民への情報発信についてです。電気・ガス・水道などのインフラが停止することが予想され、不安と緊張が高まる市民にとって必要なものとして、正確な情報がその一つに挙げられるかと思います。本市としてどのような手段・方法で情報発信を行っていくのかお聞かせ下さい。
【答4】市のホームページ等のインターネットやSNSによる情報発信をはじめ、防災行政無線や消防団車両等の公用車による巡回広報、ケーブルテレビでの緊急放送など、様々なツールを活用して情報の発信に努めます。

 

【問5】避難所等についてです。地域防災計画では、南海トラフ巨大地震による本市の避難所生活者数は20,701人と予測されております。本市の指定避難所は小学校14校、中学校6校、府立高校2校、市民プラザを含めて23か所となっており、単純計算で、1か所900人の避難者が集まることになります。この多数の避難者にどのように対応を考えているかお聞かせ下さい。また、避難者には幼児や高齢者、障がい者、ペット連れの方もいるかと思いますが、どのように対応されるかお聞かせ下さい。
また、備蓄される物資等については、地域防災計画に書かれた目標設定に基づき必要な物が一通り備わっているかと思います。ただ、備蓄品目を確認してみると電源設備がありません。今の社会において、家族間の連絡や必要な情報を得る手段として、スマートフォンが主なツールとなっいることから、災害発生から停電が復旧するまで3日間程度と言われる中、備蓄品の中に、携帯電話の充電切れを防ぐ手段としての電源の確保が重要と考えますが、避難所の電源確保についてお聞かせ下さい。
【答5】各避難所には市職員3名が従事し、施設管理者や避難者と協力しながら対応いたします。また、避難生活が長期にわたることも想定して避難者自らも避難所運営に当たるための運営マニュアルの作成に着手しております。幼児や高齢者、障がい者など避難所生活において特別な配慮を要する場合は災害協定先の福祉避難所や宿泊避難所に要請し、受け入れ可能な施設への移送を行います。ペット連れの避難者には、動物アレルギーへの対処から、避難スペースと分けるなどの対応を行います。スマホ充電用の電源の確保については、災害協定に基づき発電機を確保することとしておりますが、市民の皆さまには普段からモバイルバッテリーを準備していただくことも有用と考えます。

 

【問6】自助・共助・公助についてです。自分の命は自分で守ること、備蓄などを行うことが自助、共助は隣近所や地域の方々で支え合うこと、公助は市をはじめとした警察、消防などによる公からの応急・復旧対策活動と定義されております。警察や消防の救助・救出活動は優先順位等もあり全員の元へ到着するには時間がかかりますし、指定避難所に入りたくても入れない方も一定数出てくると思われます。それらを考慮しますと、自助と共助の重要性がより高まると考えますが、自助・共助の推進についてお聞かせ下さい。また、過去の災害時に地域の商店などが食料や生活必需品などを無償で配布するといったニュースを見聞きすることがあり、これらも共助という範疇に入るかと考えます。指定避難所に入りきれない人にホテルに入ってもらう、スーパーやコンビニから不足している生活物資の提供をお願いするなど、民間企業や団体との連携も深める必要性を感じておりますが、本市のお考えをお聞かせ下さい。
【答6】地震発生直後には安全確保、人命救助には、まず、自助・共助が重要となるので、自治会等の地域の団体が主催する防災訓練や防災講話等、あらゆる機会を通じて呼びかけており、食料の備蓄避難時の集合場所を家族で共有するなど一人ひとりが防災意識を持って行動することが被害の軽減につながると考えます。民間事業者との連携については、これまで生活物資の供給、福祉避難所や宿泊避難所の開設、レンタル資機材の提供に関する災害協定を締結しており、今後も様々な分野において、そのような連携が広がるよう努めます。