活動報告
一般質問(詳細)財政状況資料集から見た本市の財政に関わる分析および対応策等について
12月14日に開催された本会議での一般質問の詳細を下記に記述いたします。長文で耳慣れない文言も多いかと思いますがご覧いただければ幸いです。よろしくお願いします。
【質問】
議席番号11番大阪維新の会滝井としゆきです。通告に従い一括にて、財政状況資料集からみた本市の財政に関わる分析および対応策等について、質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
財政状況資料集は、地方公共団体の財政状況を把握するための資料で、総務省において、全国共通の様式として、毎年作成しており、都道府県、政令指定都市、市町村ごとに公表しております。
財政状況資料集では、全国の市町村を人口規模および産業構造等により、35の類型(るいけい)に分類し、地方公共団体の財政に関わるさまざまな指標について住民一人当たりのコストとして計算するなどして、同じ類型に属するグループ内での平均値や順位を出しております。
これまで、議会の中で本市の財政だけでなくさまざまな行政サービスや施策、事業を評価する上で、近隣自治体と比較して、高いか低いか、早いか遅いかという議論をこれまで何度も見聞きしてきました。ただ、財政規模や人口数などが異なる場合には、比較が難しい場合もあると感じておりました。
一方、財政状況資料集においては、比較対象が同程度の人口規模および産業構造であるがゆえに、本市の実情を正しく反映しているものと考えます。
加えて、令和5年8月策定の中期的な財政収支見通しにおいて、今後10年間は大規模なまちづくり事業等に多額の財源が必要になることから、これまでにも増して未来への投資を確保しつつ、計画的な行財政運営を行っていく重要性が高くなるものと考えます。
そこで、質問に移りますが、
①財政状況資料集は、現在、令和3年度決算分まで公表されており、本市の類型がⅢ-1からⅢ-3に変更になっております。市町村類型が変わった理由と、類型が変更前後の団体数や、大阪府内でどのような自治体と同じ区分となったか等、グループの内訳についてお聞かせ下さい。
②次に、財政状況資料集のうち、市町村財政比較分析表、経常経費分析表、性質別歳出決算分析表および目的別決算分析表における、令和3年度決算について本市の分析及び課題への対応策をお聞かせ下さい。
【答】
滝井議員の御質問につきまして、私より御答弁申し上げます。
財政状況資料集から見た本市の財政に関わる分析等についてであります。
まず、類型の変更についてであります。
本市の類型は、令和2年国勢調査結果において、Ⅱ次及びⅢ次就業人口比率が上昇したことにより、変更となったものであります。
次に、市町村類型の変更前後のグループ内訳についてであります。
変更前のⅢ-1は20団体、変更後のⅢ-3では62団体であり、変更前は府内で同類型の団体はなく、変更後は池田市、守口市、泉佐野市、富田林市、河内長野市、松原市、大東市、箕面市、羽曳野市に本市を加えた10団体が同類型であります。
次に、財政比較分析表からみえること及び対応策についてであります。
財政比較分析表における将来負担比率では、本市が15.2%であり、基金残高の増加等により、改善傾向にあるものの、類似団体平均と比較して高い水準であります。
今後、大規模な建設事業の実施により将来負担比率は更に高い数値で推移する見込みにありますが、これらの投資は、人口減少・少子高齢化を見据え、まちの魅力やにぎわいを生み出すまちづくりを推進するものであり、定住促進及び転入の増加につなげるとともに、急激な人口減少に歯止めをかけるなど、将来における安定的な行財政基盤の構築に必要不可欠であると考えております。
今後におきましても、地方公共団体の財政の健全化に関する法律等に基づく指標において、健全な数値の範囲内で推移するものと見込んでおりますが、引き続き、事務事業の見直し等による財政調整基金を繰り入れない収支均衡予算を継続すること等により、「まちの成長」と「財政の健全化」の両立を図るとともに、将来負担の適正化に努めてまいります。
次に、経常経費分析表からみえること及び対応策についてであります。
経常経費分析表では、本市は、3年度決算において、すべての指標において改善しておりますが、扶助費については全類似団体中、3番目に高い状況にあり、その主な要因は、生活保護率が高いこと等であります。
最後に、性質別歳出決算、目的別歳出決算の分析及び対応策についてであります。
住民一人当たりの性質別の扶助費は、本市が
約18万7,000円に対し、類似団体平均は
約13万9,000円で、約4万8,000円高い状況であります。
その主な要因は、生活保護率が高いこと等から、全類似団体中、9番目に高い状況であります。
また、目的別におきましても、同様の要因で民生費が高く、本市が約27万7,000円に対して、類似団体平均は約20万1,000円で、
約7万6,000円高く、全類似団体中、3番目に高い状況であります。
今後につきましては、さらなる高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増加等が見込まれることから、数値の改善は容易ではないものと考えておりますが、継続的かつ自発的な健康づくり活動による健康寿命の延伸、また、診療報酬明細書点検の充実やジェネリック医薬品の利用促進の取組み等、様々な施策を講じることにより、引き続き、扶助費の適正化を図ってまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
【要望】
まず、類型が変更の件ですが、変更後は大阪府下の10から15万人の自治体が全て入り、親近感が高くなった比較になったと感じます。かつ団体数も20から62団体に増えたことで、門真の現状・実情がより分かりやすくなったと言えます。
財政状況資料集についての質問は、2年前、令和3年12月議会においても取り上げておりまして、その当時、類似団体の平均値より高い特徴的な費目は、性質別で扶助費、目的別では民生費と議会費であると述べました。今の答弁からは、類型が変わっても特徴は同じだということが伺えます。
更に、類型が変わった後のグループ内比較において、議会費は依然として非常に高い費目となっております。
議会費をさらに詳しく分析しますと、人件費において職員給与を除いた議員報酬に当たる部分の総額は約2億7千8百万円となります。その金額を本市人口で割ると2,334円となり、つまり一人の門真市民が我々の議員報酬に対して年間2,334円を支払っていることになります。この金額は類似団体内で比較した場合、62団体中、上から4番目に高い金額となっております。仮に類似団体での平均値の1,963円まで引き下げるためには、議会全体で、約4,400万円の議員報酬の削減が必要となります。
議員側はこの事実にしっかりと目を向け、類似団体と比べ、はるかに高い議会費の改善に努めなければなりません。まずは議員自らが「身を切る改革」を実行し模範を示すべきだと考えます。
現在は来年度予算の調整が進んでいることと思いますが、答弁にもありましたように課題解決の取り組みを推進していただきたく要望いたしまして質問を終了いたします。