活動報告

【令和7年6月】一般質問(詳細)地域公共交通の役割について

【質問要旨】
・件名 地域公共交通の役割について
・要旨
(1)地域公共交通会議について
(2)ガラスケ号について

 

【質問】
地域公共交通の役割についてお聞かせください。
地域公共交通という文言の中に、「公共」という文字が入っておりますが、グローバルな視点では、公がする事業政策と考えられております。例えば、ヨーロッパにおいては、公共交通を無料にした都市や地域が散見し、フランスでは1970年代以降、約30の自治体がバスを無料化してきました。また、ルクセンブルクでは全国の鉄道、路面電車、バスが無償化されたと聞き及んでおります。日本国内におきましては、石川県珠洲市が「公共交通は市が主体となって責任をもって運行」するという方針の下で、2022年3月より路線バスの無償化が開始しました。令和7年度においては市営バス運行事業として約6,600万円の予算が計上されております。珠洲市の人口が約12,500人ですので、市民一人あたりの負担額は実に5,280円ということになります。しかしながら珠洲市の例は極めてまれで、ここ日本においては電車やバス、タクシーなどの公共交通機関は主に民間事業者によって支えられてきました。
大阪府およびその近郊における鉄道は、近鉄、阪急、阪神、南海、京阪の大手私鉄5社などが各沿線に住宅地の整備や、娯楽施設を建設することで乗降客を増やし、さらに駅周辺にはバス路線等を整備することでエリアを広げ、営利企業として公共交通網を発展させてしてきました。
しかしながら、高度経済成長時代が過ぎ、少子化・高齢化、人口減少時代を迎え、さらにはコロナ禍やエネルギー価格高騰が追い打ちをかけ、公共交通機関は大打撃を受けました。そして、いったん失った人的・物的資源はコロナが収束しても戻っては来ません。そして、もともと赤字だった路線や利益が出ていても運転手不足等によって全国的にバス路線の廃止や減便が現在も続いております。
大阪府内においては富田林市、太子町、河南町、千早赤阪村にてバス路線を展開していた、金剛バスが2023年12月に全15路線、300便近くのバスを廃止しました。その後、4市町村によってコミュニティバスなどの形で、交通空白を解消するべく代替策を講じている例は大きく報道されました。
また、門真市でも京阪大和田駅を起点として巣本交差点を経由し府道八尾枚方線を通る路線や、門真団地方面から大阪メトロ門真南駅へ向かう路線が廃止となりました。門真市の南東部にお住まいの方は既存のルートが無くなったため大変不便となりました。そして、多くの方々の要望を受け、文字どおり、地域公共交通として、門真南駅を起点とする「門真南ルートワゴン型バス」や「乗合タクシー」を公費によって整備しました。実証実験を経て、アンケート調査等を踏まえ、運航区域や時間など様々な改善を続けてきました。
先日、地域公共交通の役割についての勉強会に、参加してきました。そこでは、公費において地域公共交通を支える必要性が語られました。公費負担のうちどれくらいの割合を運賃等の利用料でおぎなうかを表す収支率や、市民一人当たりの負担額の側面で語られた場合に、そもそも民間事業者は利益が出ないから撤退したもので、良い数字とならないことは当然とのことでした。しかし、地域公共交通を維持発展させることは、それまで送迎を行っていた家族の負担軽減、外出率を上げることで健康づくりにつながり医療費の削減、にぎわいの創出・まちづくりに寄与するなど収支率だけでは見えづらい効果も勘案するべきとのことでした。具体的に、長野県松本市のコミュニティバスの事例として、移動先となるバス停周辺の商店等と連携し、バス利用者に対して物品等の利用料の割引を行っております。特筆すべきは、割引した金額は、自治体が負担している訳ではない点です。バスの運行によってお客様が増えた商店側が支出しております。さらには、バスに乗ることで割引を受けられるという、インセンティブを付与することで乗客数の増加へとつながったとのことです。まさに、自治体・商店・乗客の3者全てが恩恵を受ける形で、にぎわいを創出しているとのことでした。
本市においては地方公共交通の課題や問題を、地域公共交通会議のなかで議論されていると思います。そこで、地域公共交通会議でどのような議論がされたのかお聞かせください。
アンケートでのご意見と利用状況についてお聞かせください
また、門真南ルートワゴン型バスが門真市循環バスガラスケ号となることで、どのような変更点があるのか、概要とルートやダイヤで工夫をした点、運航経費についてお聞かせください。
収支率だけで議論するべきではないと申し上げましたが、空気を運んでいると揶揄されないように利用者の確保は重要です。
仮に、乗車人数が増えた場合に、増便や車両の大型化を目指すのか、今後の方向性についてお聞かせください。

 

【答弁】
(1)地域公共交通会議の内容についてです。
利用客の減少や、運転手不足等の影響により、市内のバス路線の減便や廃止が進み、利便性の低下が課題となっていたことから、交通弱者への対応として、予約時に目的地などを指定し、ドアツードアで利用できるなど、ニーズに応じた新たな公共交通手段の導入について議論され、乗合タクシーの社会実験運行に至っております。
また、その他公共施設や生活利便施設を結ぶ市内循環ルートの運行についても議題となり、民間事業者が運航する路線バスとの相互利用などにより、持続可能な公共交通の維持につなげることなどが議論され、7月よりルート拡大を行う市内循環のワゴン型バスとして、ガラスケ号の運行に繋がっております。

 

(2)ワゴン型バス「ガラスケ号」についてです。
門真南ルートの社会実験中のアンケート調査結果につきましては、京阪電鉄各駅への乗り入れ、市役所及びららぽーと門真などを通るルート設定の要望が多く、また、利用状況については、一日あたり10人程度の平均乗車人数となっております。
ガラスケ号への変更点につきましては、アンケート結果を踏まえ、市役所や、ららぽーと門真、門真市駅などバス利用機会の増加に繋がる目的地をルートに設定すると共に、通勤、通学利用を考慮し、最終便を約25分繰り下げ19時11分までの運行するなどの工夫を行っております。
またガラスケ号の運行経費につきましては、年間約2千9百万円となっております。
最後に今後の方向性につきましては、社会実験中の利用状況やアンケート調査などでニーズを把握・分析し、バスの大型化や増便の必要性についても検討してまいります。