活動報告

【令和8年6月】所管質問(詳細)国勢調査および財政シミュレーションについて

【質問要旨】
・件名 国勢調査および財政シミュレーションについて
・要旨
(1)国勢調査の速報値における人口について
(2)普通交付税の算出に与える影響について
(3)住民基本台帳と国勢調査の差異について
(4)財政シミュレーションについて

 

【質問1】
先日、令和7年の国勢調査についての調査内容・集計結果(速報値)の報告をお聞きしました。この国勢調査は統計法に基づき、日本に住んでいる人・世帯を対象に令和7年10月1日午前0時を調査期日として実施されております。それによりますと、前回令和2年の国勢調査と比較すると、本市の世帯数は57,379世帯から55,536世帯へ1,843世帯の減少、世帯人数では119,764人から111,702人へ8,062人の減少、割合ではそれぞれ△3.2%、△6.7%です。確定値は9月までに公表されますが、大差はないとの前提でお聞きしたいと思います。
最初に国勢調査の速報集計を受けて、市の見解についてお聞かせください。
また、これまで「人口推移は減少幅が改善」、「若年女性については社会増」と答弁されたことがあるが、今回の国勢調査における、人口の報告についてどのようにお考えかお聞かせください。
【答弁1】
国勢調査の速報集計人口について、本市では急激な人口減少を緩和し、バランスの取れた年齢構成をめざして各施策に取り組んできたところでありますが、令和2年の国勢調査確定値からの減少数としましては、府内で4番目に多い状況となっており、厳しい結果であると考えております。
国勢調査は5年に1度の調査であり、より直近の人口動態の把握のために、随時、住民基本台帳人口の異動情報の集計、分析を行っております。この中で、過去一貫して転出超過であった転出入人口の差が、5年には社会減から社会増に転じたことに加え、20歳~39歳の若年女性人口についても5年から6年に減少幅が小さくなり、7年に増加に転じている状況があるなど、改善の兆しが見られているものと認識しております。
なお、今回の国勢調査につきましては、現時点では年齢や性別等の情報がないことから、今後示される詳細の結果を踏まえ、自然増減、社会増減及び若年女性の状況も含めた人口動態について分析を行う必要があると考えております。

 

【質問2】
総務省が5月29日に公表した令和7年国勢調査の速報値について、本市の人口は前回調査から約8,000人減少していますが、このことによる普通交付税への影響についてお聞かせください。
【答弁2】
国勢調査人口の減少による普通交付税への影響についてであります。
普通交付税につきましては、毎年度、地方財政計画において総額が決定された後、個別の算定を通じて地方団体に配分されるものであることから、本市への交付額についても全国的な人口減少の中で、相対的に算定されることとなります。
また、現在、国において算定作業が進められている段階であることからも、現時点で具体的な影響額を見込むことは困難であります。
なお、普通交付税の算定の中で、基準財政需要額の算定において、急減に対する補正が一定講じられるものの、多くの費目で測定単位に国勢調査人口が用いられており、人口減少の影響はあるものと考えております。

 

【質問3】
人口や世帯数の語るにあたって、住民基本台帳の数字を参考にすることも多いかと思います。令和7年10月1日現在の住基データによる、本市の世帯数と人口は64,838世帯と115,326人です。国勢調査と比べると、世帯数は9,302世帯、人口は3,264人多い数字です。あまりの違いに大きな驚きを覚えますが、本市としてどのようにお考えかお聞かせください。
【答弁3】
本市の住民基本台帳と国勢調査の世帯数と人口に違いがあることについては、学生の下宿、単身赴任、高齢者の社会福祉施設への入居等、住民基本台帳への登録を変更しないまま異動をしている事例が要因として想定されます。また、外国籍の方のうち、住民基本台帳へ登録された住所に居住していない方が、調査結果に関係している可能性も想定されます。

 

【質問4】
大阪府が公表している「中長期財政シミュレーション」と本市の「中期的な財政収支見通し」の違いについて、見解をお聞かせください。
【答弁4】
大阪府が公表している中長期財政シミュレーションにつきましては、府内市町村の財政状況の中長期的な傾向や課題を把握するため、一定の前提条件のもとで本市の事業費等の見通しをベースに、府内統一の基準により試算し、「大阪府基礎自治機能の充実及び強化に関する条例」に基づき、公表されているものでございます。
具体的には、収入の見通しにおいて特定目的基金の繰り入れを見込まず、また、まちづくりへの投資に伴う将来的な税収増についても反映しない等の前提条件が設定されており、本市ホームページに公表する際には、その旨を注記いたしております。
一方、本市の中期的な財政収支見通しにつきましては、特定目的基金の繰り入れ及びまちづくりへの投資による効果等についても可能な限り反映し、将来の財政運営の方向性を検討するために作成しているものでございます。
今後におきましても、これらの将来的な財政見通しを十分に踏まえながら、「まちの成長」と「財政の健全化」の両立を図ってまいります。

 

【要望】
2024年年4月、民間組織「人口戦略会議」が公表した報告書において、消滅の可能性があるとされる、いわゆる「消滅可能性都市」として全国744の自治体が発表され、その中に本市が含まれておりました。約1,700ある市町村の約4割が該当し、人口減少の問題解決策は、本来、国において推し進められるべきものが、あたかも「自治体の問題」であるかのように言われているのは違和感を覚えると申し上げました。
ただ、「消滅可能性都市」と言われることは気分の良いものではありません。発表があった報告書は2020年の第21回国勢調査のデータをもとに作成されましたが、2020年以降は、本市においては、さまざまな施策やまちづくり、後にふれたいと思いますが、シティプロモーションなどによって魅力あるまちに変わっていく実感がありました。

しかしながら、2025年の第22回国勢調査の速報値において、本市の人口減少幅が思いのほか大きかったことや、大阪府が公表している本市の中長期財政シミュレーションにおいて、極端な右肩下がりの財政収支見通しが示されたことで、多少の不安を感じ、今回の質問をさせていただきました。

国勢調査の結果については、諸般の施策の参考として利用されるものである以上、的確に実態を表すものであることが求められますが、その調査手法について、空き家・オートロックマンション等の増加や個人情報保護意識の高まり等を背景に、調査員が各世帯を訪問し、面会をするということが負担になっており、当該手法は限界にきているのではないかと思います。
調査のデジタル化の推進や住民基本台帳を有効に活用するなど、世帯との接触を前提にしなくても実数が把握できるよう、抜本的な調査方法の見直しを、制度設計から始める段階にあるように思います。将来にわたり国勢調査の信頼性を担保するためにも、社会の変化・あり方を的確にとらえた転換が実現することを望んでおりますので、市としても国や大阪府に働きかけを行っていくことについての検討をお願いしたいと思います

また、財政運営については、府の中長期財政シミュレーションおよび本市の中期的な財政収支見通しを分析し、今後を見据えた「まちの成長」と「財政の健全化」の両立を、容易なことではないと思いますが、行っていただきたいと思います。

この難局を無事に乗り越えるためにも、引き続き、人口動態等のエビデンスに基づく施策展開、いわゆる「EBPM」の継続に、全庁一丸となって取り組まれることを要望いたしまして質問を終わります。